料理に使われるようになったハーブ
もともと、人類が料理にハーブを使い始めたのは、食物を長持ちさせるための保存料や、古くなって味が変わってしまった食物に香りや味を加えて少しでもおいしく食べたい、との試みだったと考えられています。
しかし、近年になると缶詰や瓶詰が大量生産されて、さらに冷蔵・冷凍法が開発されたことでハーブの利用目的は変化、現在では様々な薬用効果を期待して用いられることの方が多くなりました。
料理に使うキッチンハーブの多くは、地中海沿岸地方原産ということもあって、フランスやイタリア、ギリシャ、スペインではよく使われています。
例えば、タイムやパセリ、ローレルで香りづけられたスープやシチュー、香りの強いローズマリーやセージでにおいを消したラム料理、オレガノで香り高く煮上げたトマトソースで作るピザやスパゲティなどがあります。
ハーブ料理に関しては、こちらのハーブレシピサイトでも紹介しています。
国 名 | 主な料理・利用法 |
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フランス | タラゴン…ビネガー、魚料理、フィーヌゼルブ チャイブ…ヴィシソワーズ、フィヌゼルブ チャービル…フィヌゼルブ ラベンダー…エルブ・ド・プロバンス |
イタリア | バジル…スパゲティ、バジルソース フェンネル…サラダ、ソテー ロケット…サラダ |
スペイン | サフラン…魚介類のスープ、パエーリャ |
ギリシャ | オレガノ…トマト料理、ムサカ |
メキシコ | コリアンダー…グァカモーレ、ソース類 |
タイ | コリアンダー…スープ、ソース類 バジル…肉料理 レモングラス…スープ、肉料理 |
アメリカ | ディル…ピクルス セージ…ターキーのスタッフィング |
キッチンハーブの分類
料理に使うハーブは、調味用となるシーズニング・ハーブ、野菜として食べるベジタブル・ハーブ、お茶にするティー・ハーブ、花を食べるフラワー・ハーブに分かれます。
これを日本のハーブと比較して分類したものが、以下の表になります。
分 類 | 外 国 | 日 本 |
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シーズニング・ハーブ (料理用ハーブ) | イタリアンパセリ コリアンダー セージ タイム タラゴン チャイブ チャービル ディル バジル ヒソップ フェンネル マジョラム ラベンダー ローズゼラニウム ローズマリー ローリエ | アサツキ サンショウ シソ ショウガ ミツバ ミョウガ |
ベジタブル・ハーブ (野菜のハーブ) | クレソン サラダバーネット フェンネル ロケット | カラシナ シソ シュンギク セリ ミツバ |
ティー・ハーブ (お茶のハーブ) | カモミール セージ タイム ハイビスカス ミント ラベンダー レモングラス レモンバーム ローズゼラニウム ローズマリー | サクラ |
フラワー・ハーブ (花を食べるハーブ) | ナスタチウム ハーツイーズ ボリジ | キク 菜の花 |