【学 名】 | Foeniculum vulgare |
【分 類】 | セリ科・ウイキョウ属 |
【別 名】 | スイートフェンネル・ アマウイキョウ |
【種 類】 | 二~多年草 |
【草 丈】 | 100~200cm |
【原産地】 | 地中海沿岸・アジア |
【精油成分】 | アネトール |
フェンネルの特徴
果実(シーズ)を料理に
フェンネルの属名フォエニクルムはフォエヌム(乾草)に由来し、種小名ウルガレは”普通の”という意味です。
直立した茎に細い羽状の葉が密生し、葉は明るい緑で柔らかく、中空の茎の先に小さな黄色い花を傘状に密集して付けます。
全体的にディルに似ていますが、60cm~100cmのディルに比べフェンネルは1~2mあるのでディルよりも大きく、日本ではウイキョウとも呼ばれます。
果実(シーズ)は長さ7~10mmで熟すと楕円体になり、乾燥すると離れます。
シーズの精油成分はアネトールで、芳香性健胃、駆風、去痰薬、矯味、催乳の効果があると言われていて、矯臭薬にされたりもします。
香味料としては、生葉もシーズも魚にあうハーブとして有名です。
若い葉はサラダなどに使います。インド料理では食後にこのシーズが出ますが、口中をさわやかにしてくれます。また、葉と種はバスハーブとしても利用できます。
ソースやカレー粉などの原料にもされますし、茎葉は料理の風味づけに、葉や花はサラダやスープに浮かせて利用できますが、妊娠中は避けるようにします。
フェンネルの近縁種
一般的なハーブとしてのスイートフェンネルのほか、株元が肥大し茎を食用とするフローレンスフェンネルや葉がブロンズ色のブロンズフェンネルもあります。
フェンネルは、鮮やかな緑色、黄色の染料が取れます。
フェンネルの育て方
こぼれ種で自然と殖えていくほど丈夫
よく日のあたる場所を好んで育ちます。水はけのよい土と、涼しく乾燥した気候が適しています。
移植を嫌うので植え付ける場所に直接種を蒔くのですが、栽培は簡単でこぼれ種で自然と増えていくほど丈夫です。
シーズの収穫は花期が長いので、同じ株の中にも花の開きかけや青い実の房があります。8月ころ、実が黄褐色になりかけた房を切り取って乾燥させます。本来は常緑ですが、小苗の時や寒さが厳しいときは地上部は枯死します。秋の末に基部から刈り取っておくと春の新葉が美しく見られます。
混植、共生時の注意
庭に益虫を引き寄せますが、セリ科の植物は蝶(クロアゲハ)とカメムシの好物でもあるので注意します。
また、 コリアンダー、ディルとは交雑してしまいますので、近くには植えないようにします。 さらに、豆類、トマトの成長を妨げるので、共生は避けます。