【学 名】 | Origanum vulgare |
【分 類】 | シソ科ハナハッカ属 |
【別 名】 | ハナハッカ |
【種 類】 | 多年草 |
【草 丈】 | 50cm~90cm |
【原産地】 | ヨーロッパ・中央アジア |
【精油成分】 | オシメン、カジネン、カレン、メチルシャピコール、リナロール |
オレガノの特徴
古代ギリシャ、古代エジプトから利用
オレガノはマジョラムの野生種で、別名ワイルドマジョラムと言います。 古代ギリシャ語はオロス・ガノス(oros ganos,山の喜び)で、地中海沿岸の山々を紫色に染めるほど自生していたことに由来します。
古代ギリシャ人は入浴後、このハーブの精油で頭や髪をマッサージし香りを楽しんでしました。古代エジプトでもこのハーブの薬効は良く知られていたと言われています。
ヨーロッパには中世になって入ってきて、当時の貴婦人たちが、花束、匂い袋、手を洗う水に入れるためにオレガノを求めました。ヨーロッパや西南アジア原産で、高さ30~60センチになる多年草です。
トマトや肉・魚料理、ピザなどの香り付けに
オレガノは、イタリア料理には欠かせないスパイスとして主に肉料理などに利用します。
古代ローマ時代から肉料理のソースに使われ、特にトマトやチーズと相性が良いので、ピザやパスタに加えると風味が増します。
肉・魚料理、チーズや卵料理の香り付け、プーケガルニなど多くの料理に利用されています。
ドライでもフレッシュでも良いのですが、ドライにした方が青臭さが消えて独特の芳香が加わるので、香りは良くなります。
強い生命力と殺菌力
オレガノのハーブティーには、頭痛や歯の痛み、生理痛を和らげる作用があり、強い生命力と殺菌力を持ちます。
オレガノは幸福のシンボルとされていて、古代ギリシャでは結婚式で新郎新婦の花冠にしたと言われています。
花の時期には香りのブーケで、また摘んだ花でリースを作って飾っても楽しめます。
オレガノの育て方
耐寒性があり、とても元気で丈夫
種から育てる場合は、春か秋にまきます。植え付け予定地は、堀尾押してたい肥や腐葉土などをすきこんでおくと効果があります。日当たりが良く水はけのよい土を好み、草むら状に大きく育って茂って数年経つとかなり広がります。
花が咲くのは2年目なので1年目は株の育成につとめ、収穫は枝を間引く程度にします。
2年目になると、桃色や赤紫色の花が房状に咲きます。こぼれ種でもよく増えますし、耐寒性のあるとても元気で丈夫なハーブなので、庭がにぎわい蜜蜂もやってきます。
貯蔵のための葉の収穫は、花の咲き始めのころに枝の基部から切り取ります。 十分乾燥させて枝や異物を取り除いて、瓶などに入れて保存します。
オレガノは回復力が強く、枝を切り取った後もすぐに新芽を出します。
2年目以降は株分けや挿し木
種をまいて3年目の春には大株になるので、芽が動き出す前の3月ごろに株分けします。掘り上げた株を10~15芽くらいに切り分け、根に水をかけてほぐし、2~3芽ずつにして新しい場所へ植えます。
挿し木の場合は、若い枝の8~10cmくらいの節を下から切ります。下葉を取り除いてコップの水に差して水揚げし、小粒の赤玉土などに挿して根を出させます。
オレガノの仲間
オレガノの仲間には、食用にするもの以外に花や葉を観賞する園芸的に価値のあるものがたくさんあります。
黄緑葉のゴールデン・オレガノ、矮性種のオレガノ・コンパクタ、その他、オレガノ・ライビガータ、ティタニー・オブ・クリート、オレガノ・プルケラムなどが挙げられます。