ハーブティーの分量
ハーブティー1人分は、ドライ・ティーでティースプーンに約1杯、ティーカップ1杯分(約150~200cc)に対してスプーン1杯(5g)となります。
フレッシュとドライ、どちらが良いかは好みによります。
摘みたてのフレッシュは新鮮な感じはしますが、水分が多くちょっと青臭い感じがして、多少量が必要になります。ドライは一手間かかりますが、乾燥したぶん多く量を使うことになるので、濃縮されます。
例えると、野菜サラダと炒めたサラダの違いに似ていて、生野菜はフレッシュですが見た目に対し意外と量は取れませんが、炒めたり煮たりするとギュッと濃縮されて取れる感じです。
市販のドライ・ティーは、葉が細かく細断されている場合とホール状(葉の原形を保っている)のものとがあるので、形状によって若干分量の判断に違いが出ます。
細かいものはやや少なめにしますが、ホールのものはわざわざ細かくする必要はありません。ティーパックを利用する場合は、それぞれの指示にしたがってください。
ハーブティーの入れ物
ハーブを適量ポットなどに入れます。そして一度沸騰させてから一呼吸置いた熱湯を注ぎ、香りを逃がさないように素早くふたをして3~5分おきます。
3~5分というのは、花や葉のティーの場合の平均的な時間です。
ハイビスカスのようにひとつの大きな固まりになっている場合や、ハーブ・コーヒーのように根の部分で硬い素材のお茶の場合には、少々時間を長めに置いてもよいでしょう。
その場合でも10分以上置くことはしません。
ハーブティーの濃さ
濃い目のハーブ・ティーを飲みたいときには、素材の量を多めにして入れます。ハーブティーの独特の風味を失わせないためにも、置く時間を長くして濃いお茶を得ることは避けます。
ハーブティーの色
例外的に、マロウはその色目の鮮やかな変化を楽しむためにカップの中にドライの花を入れてお湯を注ぐ方法をとります。最初ブルーだったティーの色が放っておくとグレーになり、レモン汁を落とすとピンクに変わります。
フレッシュハーブを使って
フレッシュハーブティーの入れ方
フレッシュティーの入れ方も、基本的にはドライ・ティーと同じです。
素材の分量
ティーの材料のフレッシュの分量は、1人分がティー・スプーンに約三杯。フレッシュのときには、ドライの3倍の量で考えるというのが一応の目安です。
分かりにくければ、ハーブの香りの強さによっても若干違いますが、10cmくらいの枝1~2本を1人分としてみてもよいでしょう。
フレッシュハーブを洗う
フレッシュハーブはさっと洗い、水気を切っておきます。
フレッシュハーブの利用部分
ハーブの柔らかい部分は枝ごと、枝の固いものは葉だけ取って使います。
フレッシュハーブティーを入れる
ポットに合わせて、適当な大きさに千切りますが、あまり細かくすると青臭くなることがありますので、粗いくらいでよいでしょう。
また、少し大きめのままのハーブで入れてみると、ドライ・ティーを入れたときには味わえない贅沢感も楽しむことができます。
フレッシュの扱い方
1.フレッシュの素材は、必要に応じてその時々に摘みますが、できれば午前中のあまり太陽の高くならないうちにその日使う分を採取するのが理想的と言えます。
この時間が、ハーブが1日のうちで一番香りを蓄えています。
2.茶色い部分や痛んだ部分は摘まないようにし、取り去ります。
3.脇芽の生えてきている上の部分で摘むようにすると、使いながら株を増やすことができ、ハーブの手入れにもつながります。
4.花のお茶は開ききったものではなく、咲く一歩手前くらいのものを採取するとよいでしょう。
5.採取するときには、枝を傷めないよう気をつけ、はさみなどを利用して丁寧に摘み取ります。
6.自分で無農薬で栽培したフレッシュであれば洗わなくてもよいくらいですが、洗うときは冷水や暑い湯は避け、水またはぬるま湯でさっと洗い流して、水気はよくきっておきます。
ドライハーブティーの作り方
1.指でつまむと、パリパリ音を立てて崩れるような状態になるまで乾かします。乾燥が不十分だとカビの発生原因になるので注意が必要です。
2.直射日光を避け、乾燥した暖かい風通しのよいところを選んで素早く乾燥します。自然乾燥の場合、長くても10日くらいを目安とします。
3.花をドライにしたいときは、枝ごとと乾かす、ガクの上から花だけ取って乾かす、花びらをばらして乾かすという3通りの方法があります。
葉の場合は、枝後と乾かす、小束にして乾かす、葉だけ取って乾かすと、やはり3通りほどあります。
4.そのほか、自然乾燥だけでなく若干熱を加える方法とすれば、食器乾燥機の利用、オーブンの余熱の利用(ただし、料理したものの匂いが移らないように)などをあげることができます。
5.電子レンジの利用もできますが、加熱が急速に行われるため、一度に水分が強く吸い上げられることで収縮度が高くなり、チリチリになることもありますので、様子を見ながら行ってください。
6.乾燥したものは、乾燥剤とともに密閉容器に入れて冷暗所で保管します。
7.姿をドライに変えても、やはりハーブは生き物ですから、時間の経過とともにそれの持つ特性は衰えていきます。ドライの保存は長くても一年以内、次の収穫時期までには使い切るようにします。
ドライの扱い方
1.使用した残りは密封容器に入れ、冷暗所に保存します。高温多湿、また直射日光は香りも素材自身をも損ないますので要注意。
ガラスの容器は中身の保存状態が見えて便利ですが、遮光ということからいえば陶製のキャニスターが有効です。
2.ドライハーブの多くは輸入されたものなので、新しい素材を手に入れられるよう年月日の記載のあるものはそれを判断の基準にします。
3.ティーを入れるときに、ドライをいきなり暖められて湯気の立っているポットの上で振り落とすようなことはせず、必ずスプーンにとってポットに入れます。これは湿気を防ぎ、ひいてはカビを防止する上で大切な取り扱い上の注意点です。